溶鉄の鋳型への注ぎ込み。3秒では短すぎる。4秒では長すぎる。
「鋳物(いもの)」とは、1500度を超える高温で溶かした鉄を「鋳型(いがた)」と言われる砂でできた型に流し込んで、基本的な鍋のカタチをつくる製造手法。バーミキュラのこだわりは、この時点から始まっています。この鋳造工程で一番難しいのは緻密な「温度の管理」です。「1500度の溶けた鉄は、秒単位で温度がどんどん下がっていってしまいます。数十度温度が下がってしまうと、サラサラに溶けた鉄がドロドロになってしまい、鍋に穴が開いてしまったりします。また、注ぎ込む量の正確性も求められます。ですので、温度が下がらないように常に確認しながら、ひとつあたり3秒から4秒の間で正確に鉄を注ぎ込まないといけません。」(鋳造担当 田原雄太)ここでも、職人の精妙な感覚が必要になるのです。