メトロノームで、ホーローの
吹き付けリズムを調整している。
バーミキュラが素材本来の味を引き出せる大きな理由のひとつに「ホーロー加工」があります。鋳物の鉄鍋へのホーロー加工は非常に難しい技術で、世界でもできる企業は極めて限られています。「平らな板に均一に塗るのは簡単なのですが、鍋の取っ手の裏の部分など、凹凸のあるものに0.3ミリの膜厚で均一に塗るのが大変難しいのです。鍋をロクロに乗せ回しながら塗るのですが、職人のリズムがとても大切なので、作業場にメトロノームを置いて自分のリズムを確認しながら塗っています。塗った後には800度の窯で焼き付けます。この作業を3回繰り返し、徹底的に品質を高めていきます。」(ホーロー加工担当 小松忍)世界最高の鍋を目指す作業に、職人の妥協は一切ありません。